例年より積雪が遅れている北海道。低山では夏道と変わりなく歩きやすい登山道がまだ残っています。週末は天気に恵まれたので星空を期待して藻琴山へ行ってきました。登山口のあるハイランド小清水駐車場から入山します。展望施設、トイレはシーズンオフのため閉鎖。冬期は駐車場までの道路が除雪されないので、ここもまもなく封鎖されます。
藻琴山の東側に広がる森林地帯と冠雪の斜里岳。
斜里岳はいつみてもカッコイイ。
さらに遠くには知床連山も見えていました。
屏風岩から見下ろす屈斜路湖は鏡面の輝き。
藻琴山の山頂が見えた。稜線上に登山道が続いています。下山は暗闇の中この稜線を歩きます。
山頂直下はわずかに積雪がある。
最後の登りは雪が凍りついているので注意が必要。
藻琴山山頂からの眺望。眼下は屈斜路湖とその周りを囲む外輪山。風もなく最高の天気です。
歩いてきた稜線と斜里岳。
中央手前に硫黄山(アトサヌプリ)、左奥には摩周岳(カムイヌプリ)。
屈斜路湖の反対側にはオホーツク海が見えている。
こちらは美幌峠方面。日が傾いてきた。
無風だけど寒くなってきた。ダウンパンツとハクキンカイロで寒さに備える。
レンズヒーターとハクキンカイロ、これからの季節は必需品です。
日没間近の16時。中央には雄阿寒岳と雌阿寒岳のシルエットがハッキリと見えていた。
ビーナスベルトと斜里岳のアーベントロート。日没後のマジックアワーは一瞬で終わる。
日が沈み一気に暗くなり、空の色が次々と変わっていく。
空が瑠璃色に染まると南に明るく輝く火星が確認できた。
天の川も薄っすらと姿を見せる。
11月上旬はおうし座流星群の極大期。肉眼でも数個の流星を見ることができた。
同じ構図でグルグル軌跡。条件が良すぎて星の数が多くかなり賑やかな画像になる。やっぱり星を回す時は月明かりやある程度の光害があり、星の数が少ない時の方がいい。
雄阿寒岳の上から飛行機がこちらへ向かって飛んできた。高度を下げながら女満別空港へ向かっていく。
小清水町と斜里町の街明かり。奥には知床連山も見える。
左に美幌町、右に網走市の街明かり。中央は女満別空港。
明るい火星とみずがめ座。
下山途中の屏風岩から。低い位置に輝いているのは女満別空港へ向かう飛行機のライト。
藻琴山山頂と天の川。
22時頃には冬の代表星座オリオン座が姿を見せた。
暗闇の中を無事に下山。
オリオン座の三ツ星近くにあるオリオン大星雲、M42、M43。135mmレンズではこれが限界。天体写真を本格的に撮影するにはレンズや機材が恐ろしく高価。これ以上深入りしないように程々に楽しみたい。
等倍でトリミング。メシエ天体は図鑑や写真集で見るほうがいいですね。
ついでにプレアデス星団(すばる)M45も撮影。
プレアデス星団は西欧で「七人の乙女」と言われているそうです。オリオン大星雲は「星のゆりかご」と呼ばれているそうです。星を見てると恥ずかしげもなく相当ロマンチックな会話になったんですね。
藻琴山は山頂までの登山道も短いので散歩感覚で登れますが、夜のソロハイクはやっぱり色々怖いです。クマ対策はもちろん必要です。真っ暗闇の下山途中、ヘッドライトでお地蔵様を照らしてしまい、暗闇に浮かび上がるその姿を見て恐怖感が最大に。全身の毛が逆立ったまま無事下山。もちろんお地蔵様には夜間登山のご挨拶と御礼をしてきました。単独ナイトハイクは安全対策と同時に勇気を持って挑みましょう。