津別峠でオリオンを待ちながら星の色を撮る

新月から2日目の夜空には月明かりがなく絶好の星景撮影日和。日没後に津別峠へ向かう。

星景写真は、RAW撮影データをAdobe Photoshopでブログ用にリサイズ後 JPG書き出し。彩度補正や現像処理はしていません。現場で目にした空気感を大切にしたいと思っています。

津別峠は、津別町と弟子屈町との境にある峠。 標高754mの展望台からは屈斜路湖を一望でき、斜里岳や雌阿寒岳、雄阿寒岳などの眺望が楽しめる。

到着後はところどころ雲に覆われる。

展望台の屋上では星空観測のツアー客。ガイドさんが銀河鉄道999を熱く語っている。

風が強くなると同時に雲が流されて星が見え始めた。右上には鉄郎とメーテルが目指した最終目的地アンドロメダ。

20分の軌跡撮影。全ての星は同じ色ではありません。青、白、赤、黄、紫…カラフルなんです。最近SNS等で見かける星景写真、現像ソフトで夜空の色を極端に青くしたり、天の川を強調するための過度な彩度補正で、星の持っている本来の色を失った写真が増えている気がする。
撮るひと、見るひとの好みもあり、どちらが良いか悪いか判断はできませんが、やっぱり星の持つ色は大切にしたい。特に月明かりの影響が少ない新月期は星の色がわかる。
Nikon D850 + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED ISO250 F2.5 WB3700 SS:600sec×4枚 比較明合成

津別峠ではこの方角しか撮れない。後ろに展望施設、左右は木々に覆われている。手前の笹はアクアリウムの水草のような緑色。Nikon D800 + AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED ISO250 F2.8 WB3700 SS:600sec×5枚 比較明合成

北天を入れて。美幌町方面の灯りと藻琴山。Nikon D850 + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED ISO250 F2.5 WB3700 SS:600sec×4枚 比較明合成

空の色が少しづつ変わってくる。Nikon D800 + AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED ISO250 F2.8 WB3700 SS:600sec×5枚 比較明合成

0時過ぎ南東の地平線からオリオン座の赤色巨星ベテルギウスが昇ってきた。Nikon D850 + AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G ED ISO250 F2.5 WB3700 SS:600sec×4枚 比較明合成

展望台の撮影場所は緑色の灯りで、笹の葉や木々が気色悪く照らされている。

緑色の犯人は展望施設内の非常灯。夜は施錠されて立ち入り出来ない施設。消せばいいのにと思う。

青く輝くすばるの存在感と、地平線にはオリオン座。ゆっくりと冬が近づいて来ます。Nikon D800 + AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED ISO250 F2.8 WB3700 SS:600sec×3枚 比較明合成

上の写真と同じデータを Adobe Lightroom CC にて現像処理。彩度補正、色温度調整、色かぶり補正、明るさ調整、ノイズ軽減…、RAW形式の撮影データは自分好みの現像が際限なく出来てしまう。これも撮影後の楽しい作業ですけど。