星撮り登山ではフルサイズ一眼レフ機2台と、三脚2本を担いで登ることもあります。さらに宿泊登山の場合、テント装備や飲料水や食材もプラスすると相当な重量になる。登山時の安全面や命に関わる装備は減らせない、そんな時は真っ先にレンズ等の撮影機材が犠牲になります。
プレート型三脚プラティポッドで軽量化
登山における撮影機材の軽量化はいつも悩ましい問題ですが、昨年プレート型三脚という存在を知りました。米国Platypod Pro社から販売されたプラティポッド マックスという製品。小さな見た目からは想像つかないほどタフな構造で、登山での荷物を減らしたい時に最適。 三脚を1本減らすことで、レンズ1本追加できるかもと期待して購入しました。雪が溶けてやっと出番がきたので製品使用レビューです。
大きさは2種類「マックス」がフルサイズ一眼レフ、「ウルトラ」がミラーレスやコンパクト向きです。
プラティポッド マックスのサイズは13cm×19cm。重量390g。所有している大型カーボン三脚が1800gなので、かなりの軽量化が図れます。
プレートの厚みは5mm、航空機と同素材のアルミ&チタン製、耐荷重は驚きの135kg。ネジ式の足は環境に合わせて細かな高さ調節が可能です。
プレートなので足を取り外しザック内収納もできます。三脚ほど邪魔になりません。
中央にチタン製の3/8-16 インチネジ、大型の雲台もしっかりと支えられる。
ベルトを通せる便利な大型スリット。
カラビナを取り付けるための大きな穴も開いている。
行動時はカラビナでザックに取り付け。
「スパイク」と呼ばれる4本の足を収納するボックスがプレートに固定されています。マグネット式で軽く引くと出てくるが、この軽さが不安。登山時に抜け落ちる可能性もあります。
プレートにスパイクを装着したまま行動したいけど、スパイクの先端や上部を保護するゴムキャップがとにかくゆるい。これだと簡単に紛失できるレベル。
ゴムキャップを紛失すると殺傷能力の高そうな先端がむき出しになる。触れると怪我します。ザックも破れます。
ホームセンターでキツメの保護キャップを購入。
シンデレラフィット。
これでスパイクを装着したまま安全に行動できます。
400mmの大型ズームレンズを装着しても安定しています。
大型の機材を支えるにはそれなりの雲台が必要。
欠点としては、地面に直接置くと全ての写真がローアングルになってしまう。チルト液晶ができないカメラだと画像の確認や星景写真でのピント合わせが難しい。登山中に何度もしゃがんだりするのが結構なストレス。
プラティポッドを使用して撮影した実際の星景写真です。30秒露光でも設置場所がしっかりしていればブレはありません。
雪上や柔らかい場所では自重で埋まってしまうけど、岩の上では抜群の安定感。
もちろん三脚の性能には及びませんが、軽量という最大のメリットがあります。壊れないかぎり今後も出番が増えそうです。
[blogcard url=”https://platypod.com/tripods/max”]Platypod Maxの公式ホームページでは、画像や動画で様々なシーンでの使用例が紹介されています。